Skyland Ventures Meetup #19 スタートアップのOKRの運用と組織作りとは に参加してきた
勉強会概要
そもそもOKRとは?
下記あたりの説明を読むとわかりやすいです
ゲスト講演+セッション+Q&A
エンジェル投資家 山岸 延好氏(元クックパッドCOO)さん
- 社員が10名〜30名、30名〜60名の時の採用の話や組織作りのお話
- 創業当時からエンジニアの採用にはlimit無しで力を入れていて、今もそうだなとは外から見ても感じる
- 社員数が50名ほどになったあたりからORKを導入したらしい
OKRとはちょっとずれるかもしれないが興味深かったのは下記の項目
- 事業の成長に個人の成長が追いつかなくなり、途中でミドルマネージメント層の採用に力をいれた話
- 社長ではなく、役員全員が話をする週一全体会議(全社員参加)の話
- 査定などの評価を伝える時、それはその人に発するメッセージである。
- 必ずしも被評価者が納得しないパターンは多くあり、明らかに不満が多く納得できていないことは多くあった。
- そこに対する対処は未だに試行錯誤という感じであった
メルカリ取締役小泉氏
メルカリの半数はカスタマーサポートでカスタマーサポートを抜かすと約130人程度の人数らしいです
ミッションとバリューの決め
役員だけでミッションとバリューを決める合宿をし5年、10年後のプロダクトのゴールを強烈にイメージして決めた
組織(文化)作り
Plan
- バリューを軸に性善説に則り、ネーミング、パッケージ化にこだわって企画を練る
Action
- プレゼンしメンバーを巻き込む
- メンバーが施策をコミットし発信する
Review
- 発信後の社内外の空気感をチェックし、利用されてない&しらけている場合はすぐにやめる or チューニングを実施
人事評価と処遇
下記の項目で行っている様子
- コミットメント評価(OKR評価)
- プロダクトを成長させる為に基本的に設ける
- バリュー評価
- OKRでは拾えない、突発的な仕事やトラブル対応などはここで評価
- スペシャリスト評価
OKR
- OKRとはいわば、会社でやっていく優先順位と同じであると。
- 目標と期待されている結果を明確に設定することで「何をフォーカスするのか」、逆に「何を無視しても良いのか」をクリアに
- MBO(management by objectives)とよく比較されるが、OKRはほぼ優先順位として考えているのでMBOにある網羅性はOKRにはない
OKRを運用する上でのポイント
- OKRはツリー型なので会社全体のOKRがあって、そこからブレイクダウンする
- たとえどんな部署(職種)であっても、適用は可能だし、それを見つけてあげることが重要
- 上からブレイクダウンされるので自身のOKR達成が、上司のOKR達成に寄与する
- Objectiveには必ずしも定量的である必要ない、Key Resultの部分で1〜4つ程度の定量的なものを入れると良い
- 3ヶ月を一区切りとして1.5ヶ月を過ぎたところで中間チェックとして上長との面談を実施
- 面談を半ば強制的に行うことで話さざるおえない状況にする
- 定期的な面談は強制的なコミュニケーション時間
- 6ヶ月では環境変化に対応できない
- OKR以外の突発的な対応はバリューの基準で評価してあげる
- メルカリのバリューは「Go Bold – 大胆にやろう」「All for One – 全ては成功のために」「Be Professional – プロフェッショナルであれ」
- 全社員へオープン。全員に見えるように
- 毎日OKRの進捗確認をする
- 組織変化、状況変化が激しいのでフレキシブルに対応する
- ほぼすべてのOKRを絶妙な高さ(難易度)に設定することが重要
- 高すぎても疲弊するだけ、低すぎても成長がない
おまけ
- メルカリでは承認会議はほぼない
- ABテスト等ならエンジニア判断でリリースさせる自由度がある
と言った感じで自由度、スピード感もある
まとめ・雑感
- やっぱり、大きな目標を達成させるには個人だけでは到底無理だし、チームとして戦うことは前提。こんなことは言われないでも分かるでしょとなりそうだけどまぁ基本に立ち返るという意味で改めて。
- でも最近は all for one的な気持ちは皆当然あるし、やってるけど、それだけでは高い目標に達することは厳しいと感じてて。。プラスアルファで自分の得意分野(武器)を鍛え、発揮していかないと目標に届かないなーと。
- OKRで全て事足りることはなく、その他イレギュラーな必要な業務を行ってくれた所には別軸(バリュー)で評価をしてあげ、拾ってあげる。これはなるほどーって思った。
- 今の会社でも目標設定シートは存在するし、似ている箇所も多く存在するが、個人の目標(OKR)を会社全体に公開して全員で共有することはいいなと感じた。
- 一応、自分の今季のOKRは公開しているけどもっとアピールしようかな
- 自分のOKR見直さなければ。
Neo4j ユーザー勉強会 #7 に参加してきた
勉強会概要
jp-neo4j-usersgroup.connpass.com
はじめに
扱ってるデータが今話題のパナマ文書なだけに資料はアップされないし、この勉強会中の写真等のアップはお控えください。だったので自分も控えつつ、技術の内容を中心にまとめる事とする
発表
Graph Connect Europe (2016/4/26 於:ロンドン開催)イベント報告
パナマ文書の概要
- もともとはパナマにある法律事務所のモサック・フォンセカから出た機密文章
- ドイツの新聞社がはじめこの機密文書を解析を試みたが、莫大なデータ量(2.6TB)で解析できず、国際調査報道ジャーナリスト連合 (ICIJ)が協力してデータの解析することとなったらしい
詳しくはwikiで
ちなみにICIJは過去にもoffshore leaks,china leaksといったものも解析してみたらしいです。 で今回過去に例のない莫大なデータ量(2.6TB)のデータ解析にNeo4jを活用してる為に今回の勉強会のテーマになった様子
ICIJには結構人数はいるそうですが、今回解析したエンジニアは実質3人のエンジニアがやったらしいです。
じゃ3人でどのようにやったかでいうと
- 元々データはEmail 41% database 26% 残り紙等の非データ化のデータ
- 非文字データ化がまだまだ多いらしく、人力が必要でこれからまた新しい情報も出てくる可能性は高いらしい
- 下記に詳しく載ってる panamapapers.sueddeutsche.de
- 約40台ほどのawsのインスタンスに
- Apache Tikaでメタデータを取得して
- データベースからはtalendを使ってNeo4jに入れて
- Solaを使って検索して
- Linkuriousで可視化して
等々を駆使してやっているらしいです。このあたりで出てきてるワードで調べていけば何となくアプローチ方法はわかりそう。。。
ちなみにパナマ文書以前は
Neo4j v3.0の紹介
今回の紹介で気になったのをピックアップ
- Improved Cost-based Optimizer
- 以前 read = cost base,write = rule base
- 今回 read = cost base,write = cost base
- Official Language Drivers & Bolt
- JavaやJavaScript,Pythonなどの主要な言語でドライバが公式にサポートされた点
- Boltというバイナリ通信プロトコルをサポート。全然知らない、、、勉強せねば
- Java stored procedure
- spatial function
- 今後使い勝手が増すようなきがする
- Neo4j Browser Sync
- githubとかのアカウントでログインできる
パナマ文書分析アプリの開発過程の紹介(ドキュメント集取から分析可能なデータモデルの構築、アプリ開発まで)
データにある直接的な関連付け(relation)とデータから読み解いて間接的にわかる関連付け(relation)がある。 この後者の間接的な関連性が重要らしい
間接的な関連性とは
例えば、人というノードのプロパティに住所情報がある場合、同じ住所情報のあるノード=人は一緒に住んでいるので家族である可能性が高い等々
いずれにしてもまだまだデータを解析が終わってる段階ではなく、下記の3つの観点で解析を進めている様子
- データ化されてないもののデータ化
- 他の国の情報(国勢調査情報、警戒リスト)を参照してデータのつながりを作成
- 企業活動(お金の流れ)データの取り込み
PDF等のデータ化されていないものはどうしても人力が必要らしく、今後数年をかけてデータ化して解析してくらしいです
Talendを使ったパナマ文書のETL処理
技術的な紹介はあまりなく、事例等々の紹介がメイン
5/9に公開されたパナマ文書データベースを使ったデモ
これ、ほぼ言える内容ではないですが、一番やはり面白かった?やばかった。
技術的な事でいうと
- プロパティの値はdiskに乗っていて、ノード、ノード間のリレーション、インデックスはメモリに乗って稼動する
- なのではじめに適当に下記のようなクエリーを投げるとメモリに乗って早くなる
match(n)-[r]-() return count(*)
- Neo4jの内部はLuceneを使われてるらしくwhere句に
=~
が活用できて便利
まとめ的なもの
- Neo4j v3.0の紹介は下記あたりで一通り見れる neo4j.com
- やはりデータとデータの関連付けが重要でこの部分をどうやるかで結果もだいぶ変わってくるなぁと感じた
- 周辺技術(Apache Tika,Talend,Linkurious等々)も重要でこの当たりも見ていかないとな
- ICIJのサイトからパナマ文書の一部をダウンロード可能らしい
- 今回のデモはこのデータを使ってた
- データ検索とかは下記で可能
https://offshoreleaks.icij.org/offshoreleaks.icij.org
- Offshore Leaksというデータに今回のパナマ文書が一緒になってる
- ダウンロードはhttps://offshoreleaks.icij.org/pages/databaseで
- CSVやNeo4jの形式でダウンロード可能
dots.スタートアップ部 の勉強会に参加してきた
月に2回程度のペースで行っている外部勉強会の公開メモ
勉強会概要
発表
ロカリを支える技術 @TakashiChi_ba さん
- ”便利なもの”は作らないうにしよう
- 届けた価値だけを評価。
- それまでの過程の努力とかを評価対象にすると全員が苦労しているのでお情けの評価になってしまうのでやめよう
- ユーザに届ける価値(機能とか)が評価対象なのでインフラ面等々はほぼ全て外部サービスをできるだけ活用してユーザに届ける昨日開発に集中する
- 自社の広告サーバーがあったり、解析系にもやられていて全体的にパランスよく整えてる感じだった
日本から世界へ 〜食 × テクノロジースタートアップ企業の軌跡〜 樽石さん
- Dogfood文化いいなー
- ElasticBeansTalkを活用したdeploy
- とにかく失敗しまくろう=リリースは毎日。驚異のリリース回数
- 機械学習マシン(GPUクラスタ)を社内においてやることで非エンジニアも興味を持ち、見える化すると頑張ってる感出る
会社になることがわかっていたら… @佐野 さん
- 初期の構成の話を聞くと本当に個人の開発環境みたいな感じだった
- お題の通り、仕事としてプロダクトを作ると最初から分かっていたらという
- 数億レベルの売り上げに至るまで一人でやられていたのだからすごい。
Docker in Production @toshitanian さん
- 解析エンジンをdockerコンテナを使い、コンテナ数1万以上。
- 解析をしやすく、開発をしやすく、運用コストを下げる為Docker
- 本番のプロダクションだけでなく、開発環境をすぐに作るといった部分でもDockerは便利でいいなーと思った
- 画像解析の部分に個人的に興味がわいた
- 扱うデータ量も一番多いと思ったので、軽量化はスピードはとても重要なんだろうなと感じた
今だから言えるやらないほうが良かったこと @threetreeslight さん
www.slideshare.net
- 経験という名の失敗
- 機能ごとに別市場
- 磨く時間がちょーだいじ
- 役割分担としてしっかり定義して、エンジニアはコードに向き合う時間を確保することが重要
- 昔作ったけど今は使われていない的な機能はうちもいっぱいある。。。
- 現場満載で個人的にはすごく共感できたし面白かった
まとめ的なもの。感想
- 本来使うべきところにちゃんと時間を使えるように自動化できる部分は自動化させておくことは重要
- そうでないと時間を使って考えなきゃいけない設計等々に時間が使えず、常にルーティン作業やトラブルシュートに一番時間投資をすることになる
- 働く時間は長くなるので頑張ってる感は出るが、本来やるべき重要なことはできないので結局よくない
- その意味でも開発周辺の外部サービス(circle ci / awsの各種サービス)は存分に活用すべき
- 密かにあった直面する課題として対人の問題ってあるなぁ。
成功への情熱_稲森和夫
- 作者: 稲盛和夫
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- 全端的な感想
社内の意識改革、価値観、文化を形成する為の勉強会・講習会の資料を元にされた本であり、かつ米国向けのグループ会社向けに作られた資料を再度翻訳されたものだけあって非常に分かりやすい言葉で書いてある。
私が心に残った言葉としては下記の2つある
「人生の結果=考え方x熱意x能力」
「信頼とは外に求めるのでは無く、自らの内に求めるものである」
なぜこの2つの言葉がいくつもある中で心に残ったのかを考えると無意識のうちにこれらを課題だと思っており解決へのヒントになると思ったからだと思う。
前者はこれまでのこれと誇れる成果を残せていない自身への課題であるし、後者はチームとして戦うために必須の要素の信頼という目に見えないもおをどのように備えるかという課題である。
考え抜く一つの突破口にしようと。
ちょっと偉そうに自身の考えも書いてみる。。。
- 問題提起
マネージャなどの管理職に値する人材にはとても良い資料となっているが、会社として成果を上げるには管理職だけでなく、その下で働く一般の授業員も一つにまとまるような施策が必要になる。
管理職の人材は言うまでもなく重要な要素だが、その下で働く従業員は数でいうとはるかに多く、彼らに対する訴え(教育)の方がむしろ重要なのではないか
- 意見提示
一般の従業員をまとめるためにまず、管理職の人材にこのような訴え(教育)を行うというのだ。
とすぐに言われそうだが、縦割りの組織の考え方としては確かにそうである。
私が思う事、言いたいことは
組織のトップ(トップに近い人材)からどんなに簡単で単純なもので良いので直接一般の従業員に向けたメッセージを発する事が全体の組織としてむしろ、合理的であり、効果的であり、且つ難なく今すぐ出来る事なので、それをセットでやるべき。ということである
- 結論
会社の永続的な反映としては管理職以上の経営者層のベースアップはもちろん必須であるし、重要であることは間違いないと思う。
しかし、会社として共通の価値観や文化を兼ね備える事をも目的としているならば(読解力がなくスイマセン)上記の方法も取り組むべきかもしれない。